【データから見る男の育休】取得率は伸びても取得期間は短いまま?

【データから見る男の育休】 取得率は伸びても 取得期間は短いまま?
【データから見る男の育休】 取得率は伸びても 取得期間は短いまま?

男性の育休の取得率が伸びているというニュースを見かけるようになりました。しかしニュースでは見かけるけど、職場で育休を取得している人はあまり見かけないと感じる人も多いのではないでしょうか?

本記事では育休の取得率の変遷に加えて、育休の取得期間についても政府が発表しているデータから見ていきます。さいごに実際に育休を半年間取得した筆者の視点からおすすめの取得期間とその理由について述べていきます。

【こんな方にお勧めの記事です!】

  • 育休取得を検討しているが、世の中の動向を知っておきたい
  • どれくらいの期間、育休を取得するのが一般的か知りたい!
  • 職場に男性育休の前例がなく、育休を取得していいのか不安に思っている
  • 実際に育休を取得した人がおすすめする、育休取得期間を知りたい!

データから見る男性育休の実態

男性の育休取得率

まずはこちらのグラフを見てください。男性の育休取得率の推移を示しています。( 厚生労働省のR2年度 雇用均等基本調査より作成)

厚生労働省のR2年度 雇用均等基本調査 育休取得率変遷
厚生労働省のR2年度 雇用均等基本調査 育休取得率変遷

2019年まで少しずつ育休の取得率が伸びてきていましたが、2020年には12.65%まで大幅に伸びています。政府は2020年までに13%まで引き上げることを目標にしていましたがわずかに届かない結果となりました。それでも前年比5.17%アップしたことは大きな変化ですよね。次は2025年までに30%まで引き上げることが政府の目標になっています。2022年度から男性版産休も施行されることが決まっています。より育休を取りやすい環境が整備されていくことが期待されます。

ところで、この12.65%という数値はみなさんの実感とはあっていますか?考えてみてください。あなたの職場の男性の10人に1人は育休をとっていそうですか?

正直言うと、私はあまり実感とはあいませんでした。女性が産休に入る、産休から戻ってくるという話はよく聞きますが、男性が育休に入るという話はあまり聞いたことがないです。

同じように感じた方も多いのではないかと思います。そこでもう一つ統計データを見ていきます。

男性の育休取得期間

次にこちらのグラフを見てください。H30年度(2018年度)の男性の育休取得期間のグラフです。 (厚生労働省のH30年度 雇用均等基本調査 より作成)

厚生労働省のH30年度 雇用均等基本調査 育休取得期間統計
厚生労働省のH30年度 雇用均等基本調査 育休取得期間統計

育休を取得していても2週間未満しかとっていない人が7割以上を占めています。さらに5日未満が36.3%です。2020年は5日未満の割合は28.3%と減少しており、短期間の取得者は減少傾向にあるかもしれませんが、それでも4人に1人は5日未満しか取得していないのです。2020年は5日未満の取得者の割合しか公表されていません。

2週間未満の休みだと、会社によっては長期連休に数日有給をつなげるのと変わりありません。5日未満ならなおさらです。7割以上の人が2週間未満しかとっていないことが、10人に1人以上育休を取っているというデータと、私たちの実感があわない理由の一つです。

1か月以上育休に入った人がいれば、”あ、あの人育休取ってるんや”と周りの人は気づくと思います。実際に1か月以上の長期間育休を取った人は、男性全体の2%程度しかいないのが実状なのです。私は6か月ちょっと育休を取得したので、育休を取得している人の中でも上位4%というレアなケースであることがわかります。

記事では深く触れませんが、この取得期間の短さの裏には、”育休をとったほうが、手取りが増える”というパターンが存在していることも一因です(興味のある方は「育休 社会保険料免除」で調べてみてください)。このような”抜け道”を防ぐ意味でも2022年度の育休制度は改正されます。本来の意味で育休取得率、期間ともに伸びていくような対応を政府に期待したいですね。

最低でも1か月以上はとるべき

実際に私は育休を取得しています。期間は6か月です。実体験から、育休をこれから検討する人には最低でも1か月以上を検討してほしいです。理由は大きく3つあります。

理由1 慣れない子育て

なによりも、はじめの1か月は大変です。第一子の前提で話すと、子育てはすべてが初めてです。おむつを替えて、ミルクをあげて、沐浴して、寝かしつけて。。大変さは想像を絶していました。

  • おむつって1日にこんなに替えるんや
  • 授乳を毎日10回以上ってまじ
  • 2人がかりで沐浴⇒保湿
  • 寝かしつけで腱鞘炎なりそう

私は育休をとって、すべての育児を妻と二人で行えたので乗り切れましたが、これを1人でやれといわれたら絶対にできないなと思います。妻とはよく”ワンオペ育児やったらやばかったね”と冗談半分に話していました。交代で寝かしつけをして、交代で昼寝もしていましたが2人でへとへとになりながら育児をしていました

理由2 慣れない家事

次に育休は育児をするだけではないことを考えてもらいたいです。当たり前ですが、家事もしなければなりません。私は実際に体験するまで知らなかったのですが、産後1か月は女性は体力,免疫が落ちるため、基本的に外出をしないことが推奨されています(産後6週間は法律で休業が定められています)。

普段は妻に任せていた家事ももちろんですが、赤ちゃんが家にいると、より気を遣った家事をすることになりました。掃除の頻度は増え、洗濯も赤ちゃんのものは分けて、母乳の質を上げるために料理も手をかけることになります。体感だと夫婦で生活していた時の1.5倍くらいに家事の量は増えた気がします。

理由3 愛情ホルモン オキシトシン

さいごは個人差のある話かもしれませんが、愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンについて。私は専門家ではなく、深い話はかけないので、ざっくりいうと赤ちゃんを可愛いと思えるかどうかです。

女性は出産と同時にこのオキシトシンというホルモンが大量に分泌されるそうです。強制的に赤ちゃんを可愛いと感じるということです。一方で男性にはこのような変化は起きません。どうすればオキシトシンが出るかというと、赤ちゃんとのスキンシップです。論文によれば3か月以上赤ちゃんと接しなければオキシトシンが出ないという報告もあります。

私ははじめから可愛いと感じていたので、個人差はあるでしょう。しかし、仕事をしながら片手間に子育てをしていたら、”かわいい”という感情よりも”忙しい”という感情が勝っていたかもしれないです。せっかくの子供との貴重な時間を、幸せな思い出にするためにも育休はとても大切な選択です。

補足 なぜ昔の人は育休をとらなかったのか?

あひろ
あひろ

なぜ上司は育休とらなかったんだろう?

育休制度について調べると、日本の制度は意外と充実していると気づきます。そんなとき”こんなに充実しているのに、なぜ上司や先輩社員は育休をとってこなかったんだろう?”と疑問に思いました。

そこで過去の育休制度の変遷について調べてみました。こちらのグラフをご覧ください。

育児休業給付金変遷
育児休業給付金変遷

育休制度の歴史は短く、1992年に始まりました。当初は休業前賃金の25%しか支給されていませんでした。さらにそのうち5%は職場復帰後に支給されていたので、休業中は80%近く収入が減ることになります。よほど経済的に余裕がないと取れないですよね。。

そこから20年以上の月日をかけて、はじめ6か月間は67%の給付まで増えたのです。すでに子供が大きくなっている上司や先輩社員は、今に比べて育休をとるハードルが高かったということですね。私も育児休業給付金が、2014年までの額面の50%しかもらえないのであれば、おそらく長期間の育休はとらなかったと思います。

まとめ データから見る男性育休

さいごにポイントをまとめます。

データから見た男性育休の実態

  • 取得率は2020年度に12.65%までアップ(前年比5.17%アップ)
  • 取得期間は2週間未満の人が多数を占める。

筆者のおすすめする育休期間は1か月以上。

  • 理由1 慣れない子育て
  • 理由2 慣れない家事
  • 理由3 愛情ホルモン オキシトシン

政策のおかげもあって育休の取得率が伸びているのは確かです。今後取得期間も伸びていって、男性が育休を取るという選択肢が当たり前になっていけばよいなと思います。1人でも多くの育休取得者が増えていけば、次世代のロールモデルになっていくはずです。この記事にたどり着いてくれた人が、今後育休を取るきっかけになれば嬉しいです!

さいごまで読んでくださった方、ありがとうございました。

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